先週の土曜日に録画したドキュメンタリーを見た。
なんでこんなものを、Wカップの「裏番組」でやる、か?
これじゃ、見ることを拒絶してるようなもんじゃないですか?
わざと、としか思えん...。
何か圧力でもあったのか?
そんな風に考えたくなってしまう。
NHKスペシャル
「密使 若泉敬 沖縄返還の代償」
NHK総合
2010年6月19日
沖縄返還に尽力した若泉敬氏と、「密約」についてのドキュメンタリー。
最近、佐藤総理とニクソン大統領(いずれも当時)の間に、核兵器の再持込を認める密約に関する文書の存在が明らかにされた。
核兵器の持込、を問題視した取り上げられかたがされていたが、問題は「そこ」ではなかったのだ...。
沖縄の返還について、「核兵器の撤去」を求め交渉したが、「再度の持込を認めること」が条件とされた。
「核兵器の再持込を認める密約」によって、アメリカから「核兵器の撤去」という「譲歩」を導き出した、と当時の若泉氏は信じていたが、アメリカの外交は強かだった。
アメリカは、沖縄の基地の永久的な使用、これを勝ち取っていたのだ。
後年、アメリカの文書から明らかになったその事実に、若泉氏は、それを見抜けなかったことに責任を感じていた。
「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス(他に方法はなかったのだと信じたい)」と考え苦渋の判断だったのだが、「佐藤日記」から、佐藤総理は大して問題にしていなかったらしいことを知り絶望する。
1994年、若泉氏は内幕を暴露する本を出版する。
当然、国会、マスコミなどが取り上げるもの、と、考え、国会で証言することも覚悟してのことだった。
だが、彼の著書は黙殺される。
「密約はなかった」公式発表はそれだけ、だった。
済んでしまったこと、なにを、今更、と。
ことの重大性から誰もが逃げている。
沖縄は、戦争で多大な被害を受け、戦後はアメリカに占領され続け、さらに、返還された現在にいたるまで、基地が苦しめている。
その状況を作り出したことに、ただ一人責任を感じていた。
「愚者の楽園」に住む、沖縄の苦悩を知ろうとしない本土の人々。
慰霊碑の前で頭をすりつけるように祈る若泉氏の写真...。
何時も思うこと、責任以上に尽力した人に限って、もっとなんとかできたのではないか、と、自らを責めるのだ。
1996年若泉氏は亡くなるが、彼は、命をかけて、沖縄の人々に詫び、問題から逃げて沖縄のことを考えない人々に訴えた、の、だと、思う...。
蛇足。
若泉敬氏の「声」を演じていたのは、小日向文世さん...。
新聞、雑誌、電子番組表などの番組情報には全くなかったので、びっくりした。
(録画したのは偶然、です...。)
語られる若泉氏の自責の念が、切なかった...。
この話題に限っては、ミーハーも戯言は封印です。
2010/7/26追記:
再放送があるようです
7/31 (土) 16:05 〜 17:00 (55分) NHK総合
posted by honey_c at 04:05|
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